#1 尊敬と憧れが混ざり合う出会いの教室

公開開始日:2016年04月06日

若者と大人の本音の交流が生むもの

集合写真私は、NPO法人の代表として、若者が諦めずに選択していけるような社会を創ることに取り組んでいます。
具体的には、社会の未来を担う若者たちと、地域をつくってきた魅力的な大人とが出会う機会をつくっていて、お互いに交流することで勇気をもらい合うような場が地域社会に普通にあることを目指しています。

なぜなら、若者と大人の本音の交流は色んな変化を生むからです。例えば…
不登校でほとんど喋ることが出来なかった若者は、自ら色んな人に会いにいくようになり、自分の主張をしっかりと言葉に出来るようになったり、友人に連れられて参加した高校生は、将来の夢を自分で見つけることの大切さに気付き、勉強に打ち込み留学のための準備を始めました。自分に自信がないと怯えた表情をしていた若者は、将来の目標となる大人に出会い、自分自身も変わり、今では同じ大学生に自分のことを話す側になりながら夢に向かって歩いています。

若者の自己肯定感の低さや、受け身な態度を社会が問題視する傾向があります。けれど、若者たちと接していて、僕は、若者は昔も今もほとんど変わっていないと感じています。一生懸命に考えていて、希望と不安の間で悩み、戸惑い、チャレンジしている。ただ、昔に比べ、社会に沢山いるかっこいい大人と本音で交流したり、憧れる機会が少なくなっているだけなのではないかと思うのです。
そして、生まれた地域や家庭環境などによって、その機会に格差があることも悲しいことですが事実だと感じています。だからこそ、全ての若者に多くのよい出会いを届けたいと願ってきたのですが、最近、そんな想いが実現しようとしています。

いい出会いは、いい人生を創る ~中学校での展開~

これまで、私たちは大学生を中心にして出会いの機会をつくっていたのですが、2014年くらいから高校生の参加が多くなり、教育現場での展開を模索していました。そして、2015年度より、岡山市の教育委員会と協働して中学校教育現場でのプログラムの展開に取り組めるようになったのです。
これは、中学生と大学生と地域の大人の3者が出会う場で、10人くらいのグループをつくってテーマに沿って様々な交流を行うものです。

真剣な眼差しで大人の話を聞く中学生。
その真剣な眼差しに応えようと、誠実に語る地域の大人。
そして、優しい表情で語りかける大学生。

「自分を助けてくれた忘れられない言葉とは?」
「勉強する意味とは?」 

中学生と大人と大学生が、輪になって、普段話さないようなことを真剣に、そして時には笑顔が弾けながらお互いに話し、聴きあう。年齢も性別も立場も超えて、“人”と“人”として交流し、尊敬と憧れが混ざり合う機会。
  
それが今、中学校教育現場で行う授業として実現しようとしています。2016年の1月に行った中学校では、授業を通して、参加した中学生はもちろん、大学生や地域の大人の方にまで、自分のことを大切にしたい、誰かの役に立ちたいと言う、心の変化が見られました。

   輪になって話し合う参加者 真剣に話を聞く様子

互いに勇気をもらいあう社会を!

私の好きな言葉に、人が生きる意味として
「人はそんなつもりはなくても、誰かに生きる勇気を与えるために生きてる。誰かに勇気をもらいながら」
という言葉があります。

人は一人では生きていけません。人との繋がりの中で成長し、選択する判断力を養っていきます。

今の社会教育でも、人との繋がりの大切さは強調されますし、様々な取組みも成されています。それでも、既存の教育現場のみでは、取組みに限界があることも確かだと思います。私たちは、その限界を破るのもまた人との繋がりだと思っています。私たちがこれまで培ってきた繋がりが教育現場に変化をもたらし、誰かの生きる勇気に繋がったらこれほど嬉しいことはありません。
私たちの活動はまだまだスタートしたばかりですが、それでも社会に必要とされ、誰かの勇気になると信じてこれからも活動をつづけていきたいと心に決めています。

柏原 拓史(かしはら たくし)

NPO法人だっぴ代表理事。
大学卒業後、気象会社で環境調査や気象コンサルタントの営業業務に4年携わった後、地域に根差した生き方をするため生まれ育った岡山に戻る。現在は、環境保全に関わる仕事をしながら、地域の魅力的な大人と若者が繋がる機会をNPO法人だっぴの活動として行う。

柏原さん

 

 

「つながる協働ひろば」で紹介しています

おかやまNPO・ボランティアサイト「つながる協働ひろば」では、コラムに登場する「中学生だっぴ」を紹介しています。

【動画】多様な価値観に出会って~中学生×大学生×大人~」(2016年4月配信分 oniビジョン)

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