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その27【笑顔の花咲くまちに ~学校・家庭・地域で育む子どもたちの自立~】

更新日:2018年04月19日

「つながる!協働リレーコラム」では、岡山で協働を進めている皆さんに、自分たちの活動や経験を通じて、「協働」に関して感じていること・考えていることについてコラムでご紹介いただきます。
※なお、内容は執筆当時のものです。

岡山市立吉備中学校 校長  吉田万里子

 

吉田校長
岡山市生まれ岡山市大好きの岡山市育ち、昭和55年から現在(平成29年度末定年退職)まで38年間岡山県内や岡山市内の公立中学校、特別支援学校に勤務してきました。吉備中学校には3年前から校長として勤務しています。
平成28年6月より岡山市協働推進委員会の委員を務めています。

協働の原点

子どもは、いつも温かく見守られ、愛されていると実感する中で、健やかに成長し、自立に向かっていくことができます。したがって、学校・家庭・地域とが連携して子どもたちをしっかりと応援していくことが大変重要です。
1990年代のころ、当時の子どもたちと教職員、家庭や地域の方々の笑顔が輝いた活動が、私の中では協働の原点といえます。

当時、全国的に中学生の問題行動が多発し、中学生が集団でいると声をかけるのが恐ろしい、という偏見が広がっていました。中学生、高校生による衝撃的な傷害事件等も大きくマスコミに取り上げられていたことも背景としてあったように思います。そのような偏見を払拭し、思春期で揺れ動き、悩みながら一人の人間として自立していくために懸命に生きている中学生の良いところ、中学生の魅力を知ってもらいたいと強く感じていました。

課題解決学習の計画

「人の役に立ちたい」という中学生の気持ちをとらえ、技術・家庭科の授業で、「幼児が楽しく安全に遊ぶことができる環境について」の課題解決学習を計画しました。学校周辺の公園を調べ、幼児が安心して安全に遊ぶことができるように自分たちに何ができるかを考え、できることを実践していくというものでした。
学校を一歩出て地域に出かけた中学生たちは、自分たちの住んでいる地域のゴミを拾ったり、草取りをしたりしてきれいにすることに驚くほど積極的でした。自分たちを育んでくれた地域を誇りに思っていて、幼児(これから育ちゆく後輩たち)のために、きれいで安全な遊び場を整備したいと生徒たちが自ら考え計画し行動し、地域の公園は花も植えられ安全できれいな公園になりました。

この授業をもとにした活動で、町内会や地域の方々から感謝の言葉や感謝状までいただき、授業以外でも公園の花の水やりや草取りなどを自主的に交代で行うようになったのでした。「中学生って、頼りになるなあ。」「助かったよ!」「ありがとう!」の地域の方々からの声がエネルギー源となったのです。自分が人の役に立てたことがうれしく、自己効力感、自己肯定感の高まりにつながったのです。地域に出て地域とつながることで、地域の良いところと子どもたちの良いところとがつながり、みんなが笑顔になることができた授業でした。

子どもたちの笑顔のために地域と共に

地域に出たことから、学校の中だけで子どもたちを育てるのではなく、また、保護者や家庭とだけでもなく、地域とつながり地域と共に育てることの素晴らしさに気づきました。この活動が原点となり、地域でのボランティア活動を学校ぐるみで行う取り組みに拡大していきました。地域のお祭りや行事のお手伝いをはじめ、まちをきれいにと、地域の方々と共に師走のまちの落書き消しをして回ったこともありました。木枯らしが吹き抜ける寒い日でしたが、共にまちをきれいにした仲間は、大人も子どもも、みんな心も体もホッカホカになり笑顔いっぱいになりました。

まちを笑顔にする、子どもが地域とつながる、ボランティア活動のほか、吉備中学校で行った『職場体験学習』『中学生だっぴ』『樹人駅伝大会』、地域の方に子どもたちのお話をさせていただいた『吉備公民館講座・ゆうゆう大学』をご紹介します。

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職場体験学習

平成29年度も、101か所の地元事業所のご協力をいただき、中学2年生の職場体験学習ができました。お忙しい中を、子どもたちの学びのためにお引き受けいただいた皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

吉備中学校の給食室でも職場体験学習を行いました。「私たちが野菜を切り作りました!」と自信たっぷりの笑顔で給食を運んできてくれました。最高においしかったです!
給食室で職場体験
私たちが職場体験学習で作った給食です!

 


吉備中だっぴ

平成28年度市民協働推進モデル事業として、平成29年2月25日(土曜日)中国学園大学白鷺アリーナで『吉備中だっぴ』を開催しました。中学2年生(282人)が地域の大学生や地域の大人の方々と交流するキャリア教育の授業です。
中学生が地域で活躍する様々な大人の多様な価値観を知り、地域や社会への興味関心が高まりました。年齢の近い大学生が生き生きと語りかけてくれることで自分の少し先の目標を持つことにもつながりました。また、地域の方々や大学生たちには、中学校教育や中学生について知ってもらうよい機会となったと思います。
生徒たちの感想として、「大人になることが楽しみになった。」「大学生の人が話しやすくしてくれて、さすがと思った。」などの感想が多数で、自己肯定感が大幅にアップしました。大人の方々からも、「中学生のまっすぐな意見に感動した!」「自分も頑張ろうと思った。」などの声が多数あり、総勢約550人の大きな笑顔の花が咲きました。

だっぴの花1
中国学園大学白鷺アリーナでの『吉備中だっぴ』
だっぴの花2

 


吉備地区樹人駅伝大会


部活動が盛んな吉備中学校から生まれた部活動対抗駅伝大会が、平成27年度から吉備地区青少年育成協議会との共催で地域ぐるみの駅伝大会へと拡大しました。郷土の偉人犬養木堂の人を育てる精神「樹人」を引き継ぎ『吉備地区樹人駅伝大会』として開催しています。

※『樹人(じゅじん)』
「教育は国家百年の大計」という表現のもととなった、中国春秋時代の管子のことば「終身の計は人を樹(う)うるに如(し)くは莫(な)し」を引いて、犬養木堂が遺した書によります。
樹人駅伝
平成29年1月28日(土曜日)
『吉備地区樹人駅伝大会』で、
たすきを握りしめ教員チームのアンカーを走る

 


吉備公民館講座・ゆうゆう大学

吉備公民館講座・ゆうゆう大学では、平成29年10月13日(金曜日)に、地域の方々に、「吉備中学校の子どもたち~笑顔輝く学びの様子~」と題して、中学校教育や吉備中学校の教育方針、授業や行事、生徒の活動の様子、給食や部活動等について、クイズを交えてお話ししました。
年に3回のオープンスクールも紹介して、「きてみて吉備中カード」をお配りしました。「学校への感情が良い方へ変わりました。」などのうれしい感想も出てきて、講座生の皆さんの元気な笑顔が子どもたちの応援団として、大変頼もしく感じた楽しい2時間でした。

吉備公民館ゆうゆう大学講座
吉備公民館ゆうゆう大学講座の様子


五十余年経て学ぶ「吉備中」の活躍嬉し我が母校なり 
先生は大人の手本と意識して過ごすといふぞ頼もしき教育 (講座生の方の感想より)

 

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どの取り組みも、地域(家庭を含む)と学校が子どもたちの笑顔のためにつながり協働することが、子どもたちの豊かなこころの成長と自立に向かう力強いエネルギー源となっています。
未来を生きる力は、確かな学力と人と人とが出会いつながることから生まれる豊かな体験活動によって、育まれていくのです。そのためにも、学校はまち(地域)とつながり協働していく取り組みをこれからも積極的に実践していきたいと思います。

 

ありがとうございました。次は誰が登場するかな??

のっぷ



 
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