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#30 物語のチカラ

公開開始日:2013年07月23日

 

きかせてぽっけ

このコーナーでは、子育てに関するいろいろなアドバイスや経験談をご紹介しています。
専門家や子育ての先輩たちの声をきいて、明るく、楽しく、子育てしましょう。
みんながあなたを応援していますよ!

NPO法人文化☆体験ネット西大寺子ども劇場 代表理事 太田 顕子

子ども劇場との出会い

当時、小学校2年生の娘とスーパーの掲示板に見つけた劇団影法師「スイミー」のポスター。影絵
ちょうど、国語の授業で習っていた頃で、「観に行こう!」と意気投合。初めて劇場に足を運びました。
 
光と影が織りなす世界に親子で夢中になり、教えてもらったウサギの手影絵は、私よりも娘の方がウンと上手で、しばらくの間、夜になると自慢げに影絵遊びをしていたことを思い出します。
 
あれから20年。子ども劇場とは長いお付き合いになりました。
劇場で出会った数々のお芝居は、子育てや人生を豊かなものにしてくれました。その秘密は、物語の持つチカラにあると思うのです。

 

おはなしに込められた大切なメッセージ

みなさんは「しょうぼうじどうしゃ じぷた」という絵本(渡辺茂男・さく 山本忠敬・え 福音館書店)を知っていますか?
この物語はお芝居にもなっていて、いつ上演しても、子どもたちに大人気。心をとらえて離しません。
 
お話の主人公は、ジープを改造して作られた小さな消防自動車「じぷた」。
「じぷた」は住宅街の火事を消すのが役目です。しかし、いつも小さいことを馬鹿にされていて、大きなビル火災に出動して華々しく活躍する仲間たちが羨ましくてしょうがありません。
 
ある日、山小屋が火事になります。
体の小ささを活かして他の仲間の通れない狭く急な山道もぐんぐん登り、どこからでも給水・消火できる「じぷた」が、山火事から町の人を守るというお話です。
 
自分はちっぽけでみにくいと悲しんでいる「じぷた」に、子どもたちは共感します。
だからこそ「じぷた」が、山火事を消す場面では声を出して応援して、大きな役割を果たした時は、自分のことのように大喜びするのです。
 
今まで短所だと思っていたところが、他ならぬ長所でもあったということ。
マイナスがプラスに転じる発想の転換は希望につながります。
影絵劇のスイミーもまた、小さな弱い魚が大きな魚に、知恵と勇気で立ち向かうお話ですよね。
 
 
いつの時代も、それぞれに厳しいことはあります。これから人生の荒波に立ち向かうために、優れた物語は、子どもにわかるように大切なメッセージを織り込んでいるのですね。
 
 

 

太田 顕子(おおたあきこ)

NPO法人文化☆体験ネット西大寺子ども劇場 代表理事太田さん

文芸教育研究協議会牛窓サークルで西郷文芸学を勉強中です!

 

 

 

 

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