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#01 親と子の絆

公開開始日:2012年05月15日

 

きかせてぽっけ

このコーナーでは、子育てに関するいろいろなアドバイスや経験談をご紹介しています。
専門家や子育ての先輩たちの声をきいて、明るく、楽しく、子育てしましょう。
みんながあなたを応援していますよ!

岡山福祉・教育研究所 三村 勉

子どもと接する時間

子どもと接する時間昔の母親と幼児の一日の平均的な対話時間は3時間程度でしたが、今では30分にも足りません。小学生の場合、2時間程度からが15分程度に、中学生や高校生になると3分程度にまで短くなっています。

対話の不足、家族全員の食事の回数の減少が家族をバラバラにし、親子の絆を浅くしています。
子どもの心のうちを読み取ることができない親が増えています。

 

赤ちゃんはまっしろ

次の詩は「熊のプーサン」で有名なミルン氏の詩です。
 

  一つの時は、何もかも初めてだった。
  二つの時は、僕はまるっきり新米だった。
  三つの時は、僕はやっと僕になった。
  四つの時は、僕は大きくなりたかった。
  五つの時は、何から何まで面白かった。
  今は六つで、僕はありったけおりこうです。
  だから いつまでも 六つでいたい。 
 

生まれてから六歳までの心の成長を、実にユーモラスに詩っています。赤ちゃんはみんな、手を固く握って泣いて生まれてきます。自分の運を握っているのでしょうか、それとも、自分の人生に対する不安の叫びなのでしょうか。生まれたばかりの赤ちゃんは白紙の状態なのです。
 

親は子を、子は親を

ウィーンの幼稚園の壁に、次の詩が書かれています。
 

  子どもは一冊の本である
  その本から 我々は何かを読みとり
  その本に 何かを書き込まねばならぬ
 

教育とは親と子の合作です。子どもは愛情を食べて成長し、文化を食べて発達します。刺激と模倣によって大人になっていきます。親子の相互作用によるモデリングが、教育の働きをしているのです。

「育つ」とは「巣立つ」が語源であり、子離れ、親離れを通しての自立への道なのです。
親は愛情に満ち、子どもを信じて待つ心が必要です。子どもにとって、よいモデルでなくてはいけません。
 

望ましい親とは

終りに、私が考える親の理想像をあげてみたいと思います。

1.子どもと一緒に遊び、遊びを育てる親
                        
2.子どもの発想を重んじ、ほめ上手な親   
                       
3.真剣に叱り、叱った後はすかっと明かるい親
                       
4.家庭を温かい雰囲気の心理的母港とする親
                
5.命令・禁止は少なく、対話を大切にする親
                       
6.子どもの成長に理想像を描いて見せる親    
                 
7.子どもの心の変化を見抜き、自ら成長する親
                    
8.兄弟や他人と比較せず、個性を育てる親
                       
9.いつも、子どもを信じて待つ心をもつ親
                   
10.愛と祈りに満ち、精神的品性の豊かな親

「親が育って子が育つ」
今、親の教育力が問われています。家庭教育こそが、教育の第一歩であり、最も大切なことなのです。

 


 

 

 

 

三村 勉(みむら つとむ)

三村 勉さんの写真

昭和7年、岡山市生まれ。岡山大学教育学部卒。小学校教諭、幼稚園園長を経て、旭川児童院での重症心身障害児の生活教育や、旭川敬老園での老人福祉に携わったのち、平成6年に岡山福祉・教育研究所を開設し所長に就任、現在に至る。

主な著書
『幼なると共に』『教育について想う』『福祉について想う』『人間について想う』『気になること』『心の天気図』『一日一想』『思想の泉』『愛と生と死』『人間自在』など

 

 

 

 

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