このページの本文へ移動

#100 絵本をささえに

公開開始日:2016年07月15日

 

きかせてぽっけ

このコーナーでは、子育てに関するいろいろなアドバイスや経験談をご紹介しています。
専門家や子育ての先輩たちの声をきいて、明るく、楽しく、子育てしましょう。
みんながあなたを応援していますよ!

朗読ボランティアグループふらここ 藤井弘子

働いていたので、読み聞かせ

子どもができたら仕事を辞めることが当たり前の時代に、子どもを預けて働いた私は、子育てが半人前という引け目をいつも感じていました。
そこで、何か子どものためにできることをやり続けようと選んだのが、子どもたちが寝る前の絵本の読み聞かせです。
 
イラストそれは、一方的な自己満足だったかもしれませんが、日々の目標であり、励みであり充実感を得るものでもありました。
自分のなかで「子どもにこれだけはした」と言えるものを持つことは、明日への力となります。
みなさんもぜひ何か見つけてみてください。
 
読み聞かせは「いないないばあ」から始まり、小学3年で、子どものための古典全集「山椒大夫(さんしょうだゆう)」などを読みました。
わが家の4人の子の内、上の3人は塾へ行くことなく国立大に入りました。今とは時代が違うということもありますが、教育にお金をかけずにすんだのは、小さい頃の読み聞かせのおかげかもしれません。
「日本語の絶対語感(外山滋比古)」の中に、母乳語から離乳語、具体語から抽象語への移行がうまくいくために、フィクションや昔話を聞くことが鍵だと書かれています。
 
今、私の長女が1歳半の子育て中ですが、書店で絵本を選ぶとき、「このお話を知っているのは、子どもの頃からお母さんに読んでもらってきたからだね」と語ってくれます。
 

自分のための絵本を

子どもが小学生になり少し余裕ができたころ、本屋で見つけた「セーターになりたかった毛糸玉」を、自分の絵本として購入しました。
色鉛筆の柔らかな色調の絵本で、お話も途中ハラハラしますが最後はホッとするものです。
母・妻・嫁として、いつも誰かのためであることを余儀なくされる毎日。その本を手にすると、ふっと1人の自分にもどることができました。
 
本を読むのが苦手でも、絵本は美しい絵と短いことばのなかで、時間をかけなくても小説1冊の重みを感じたり、はらはら涙を流して、ふっと心を軽くしたりできます。
大人こそ読みたい絵本もあります。
どうぞご自分のための1冊を見つけてください。
 
わたしの心に残る本
「ラヴ・ユー・フォーエバー」は、お子さんが思春期になったころや自分が50代、60代になったころ読みたい本で、泣けます。
「ほうすけのひよこ」は、せつなくなりますよ。
 
 
 

藤井弘子(ふじいひろこ)

藤井さん

朗読ボランティアグループふらここ 代表

1999年 視覚に障害がある人のために活動する「朗読ボランティアグループふらここ」を岡山市立東公民館に結成。主な活動は、視覚障害の方のための朗読CDの作成、岡山盲学校・幡多小学校の放課後児童クラブでの読み聞かせ。

 

ぽけっと 「朗読ボランティアグループふらここ」の活動はおかやま団体検索サイトでもご確認いただけます。

 

 【参考文献】

  • 「いないないばあ」(松谷みよ子あかちゃんの本)/松谷みよ子:ぶん/瀬川康男:え/童心社
  • 「おとぎ草紙 山椒大夫」(少年少女古典文学館)/講談社
  • 「日本語の絶対語感」/外山滋比古/大和書房
  • 「セーターになりたかった毛糸玉」/津田直美/ブロンズ新社
  • 「ラヴ・ユー・フォーエバー」/ロバート・マンチ:作/乃木りか:訳/梅田俊作:絵/岩崎書店
  • 「ほうすけのひよこ」/谷川俊太郎:作/梶山俊夫:絵/解放出版社

 

 

 

左向き矢印 前の記事へ 一覧へ戻る 次の記事へ 矢印