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「准認定ファンドレイザー必修研修」報告

公開開始日:2019年03月22日

特定非営利活動法人だっぴ 事務局長・理事 森分志学

私はNPOという立場から教育に関わっており、NPO組織の経営に携わる一人として、組織の経済基盤における課題を解決すべく、ファンドレイジング(資金調達)を基礎から学びたいと思っていました。そこで、平成30年度「岡山ESDプロジェクト ユース活動支援助成金」の採択を受けて、日本ファンドレイジング協会さんが実施している体系的にファンドレイジングを学べる唯一の基礎講座「准認定ファンドレイザー必修研修」に参加してきました。

ファンドレイザーとは

ファンドレイザーとは、社会課題を解決するために、続々と生まれる魅力あるNPO・社会起業家と、社会貢献に関心のある人々をつなぐパイプラインとなる存在です(日本ファンドレイジング協会HP参考)。狭義では、活動資金を調達してくる人という意味ですが、そのためのビジョン策定や戦略立案など、組織経営に関わる取り組みは広義にファンドレイジングとつながっていると言えます。

体系的にファンドレイジングを学べる唯一の基礎講座「准認定ファンドレイザー必修研修」

この研修では、
(1)ファンドレイジング概論
(2)ファンドレイジング実践の体系と基盤
(3)日本の政策・制度の特徴
(4)ファンドレイジングの個別スキル
について、講師の鈴木美紀さん(認定ファンドレイザー特定非営利活動法人せんだい・みやぎNPOセンター スタッフ)と山崎庸貴さん(認定ファンドレイザー一般財団法人ふくしま百年基金 代表理事)から学びました。

  • 戦略的なファンドレイジングの考え方
  • NPOの財源の特徴と相乗効果
  • 成長・発展戦略(中期計画)の策定
  • 共感メッセージ力の強化
  • 助成金・補助金の性格と特徴

など、私が今まで感覚的にやっていた組織経営やファンドレイジングのことを、体系的に整理することができました。

研修の様子

研修で学んだこと

まず、ファンドレイジングにおいては、自団体の「潜在力」を把握することが事前準備として重要であるということを学びました。

「なぜ、資金が必要であるのか」という点を再確認することで、支援者側から見た「なぜ、この活動を自分が支援するのか」ということへの答えを用意しておくことにつながります。

そのために、「ケース・ステートメント」の作成が必要だということが分かりました。「ケース・ステートメント」とは、(1)ミッション(2)ゴール・コミットメント(3)活動(4)ガバナンス(5)実施体制(6)効率化と協働(7)財務、予算(8)中期計画と評価(9)過去の歴史や実績について整理を行い、潜在的支援者に説明するための材料の棚卸です。

また、NPOの場合は、主な財源は(1)事業収入(2)補助金・助成金(3)寄付・会費の3つに分類することができますが、これらはそれぞれが単独で存在しているのではなく、相乗効果をもつ関係性であることを知りました。例えば、助成金を活かして、シンポジウムなどを開催し、影響力のある個人や企業を巻き込み社会認知の向上を図ることで、寄付・会費の増加につながるという具合です。このような相乗効果を意識した財源戦略を検討したいと思います。

会員制度の設計を魅力的なものにするためには、会員になる動機の3要素(1)共感(2)仲間感(3)実利感を取り入れたうえで、4つのポイント(1)見せ方(2)ステップアップ戦略(3)データベース(4)継続への仕掛けを実現させることが重要であることを学びました。

その他にも、日本の政策・制度の特徴や助成金・補助金の性格と特徴、様々な寄付プログラムの事例など、今まで個別的羅列的に獲得してきたファンドレイジングに関する知識や経験が、今回の研修の中で、体系的に自分の中で整理されました。

テキスト

学んだことを生かす

自分たちの組織の収益を安定化させていくうえで、自分たちの組織のことについて細かく分析・整理していきたいと思います。

ファンドレイジングの経験を深め、各地域における「中学生・高校生だっぴ(中高生×大学生×大人の対話)のプログラム」の継続性をより安定的なものにしていければと思います。中高生が様々な大人とつながることのできる機会をその地域の中で仕組みにしていけるよう、「つながりづくりが人づくり」となる地域を増やしていきたいです。

岡山の地域にとっては、豪雨災害の事例が顕著ですが、復興のための活動資金をどうやって調達してくるか、という問題に直面しました(現在進行形です)。自分たちの組織のことに限らず、活動団体を客観的に分析し、強みを発見できるような、ファンドレイジングに理解の深い人物が地域にいれば、緊急時はもちろん平時においても活動の継続性を高めることに役立てるのでは、という話も出ました。

私自身も、まずは准認定ファンドレイザーの資格取得を目指し、ファンドレイジングのノウハウを共有するなど、新たな知識を学ぶことのできる勉強会やコミュニティを今後つくっていければと思っています。

研修参加者

 

特定非営利活動法人だっぴ 事務局長・理事 森分志学

特定非営利活動法人だっぴ森脇さん岡山県倉敷市出身。岡山大学教育学部卒業後、同大学院教育学研究科修了。
学生時代に高大接続に関心を持ったことをきっかけに、「高校生と社会とのつながりをもっと充実させたい」と思い、特定非営利活動法人だっぴの活動に関わる。

大学院を卒業後は、大阪にて教育系の広告代理店に勤務。2017年に退職し、特定非営利活動法人だっぴに事務局長として参画する。

HP:http://dappi-okayama.com
Facebook:https://www.facebook.com/dappi50

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