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第8回ESDカフェ(2017年度)

公開開始日:2018年02月19日

テーマ

夢を追いかけて地球を走る その先に見えたもの

開催
日時

2018年1月18日(木曜)18時30分から20時

開催
場所

環境学習センター「アスエコ」(岡山市北区下石井2-2-10)

講師

「ももたろうパートナーズ」代表 貝畑和子さん

 

第8回ESDカフェ「夢を追いかけて地球を走る その先に見えたもの」

2018年1月18日(木曜)に、2017年度第8回ESDカフェを開催しました。今回は、「夢を追いかけて地球を走る その先に見えたもの」というテーマで、ランニングクラブ「ももたろうパートナーズ」代表の貝畑和子さんにお話しいただきました。貝畑さんは、1987年から17回連続で大阪国際女子マラソンに出場し、フルマラソンの自己ベストは2時間57分25秒。シベリア大陸横断10,000キロをはじめ数々のレースを走破するほか、視覚障がいのあるランナーに伴走し、日本縦断3,500キロを完走。岡山を拠点に視覚障がいのあるランナーと健常者が共に走るランニング促進にも携わっています。

ESDカフェの様子

 

貝畑さんが走り出したきっかけ

貝畑さんは、次男を小児がんで亡くされています。次男が亡くなったとき、自分自身も一緒にいなくなってしまったような感じがしたそうです。その後はしばらくふさぎこんだ生活を送っていたそうですが、1984年頃、友人に誘われたことをきっかけに走ることを始めました。「当時は分からなかったけれど、今となってはいなくなった自分を取り戻すために走っていたのかなあと思う。」と貝畑さんは話します。

貝畑さんは倉敷市の水島緑地福田公園で仲間と一緒に走っていました。仲間はとても足が速い人が多く、いつの間にか貝畑さんも早く、長い距離を走れるようになっていったそうです。しかし、ある時足を痛めてしまい走ることが楽しくなくなってしまいました。幸せになりたくて走っているのに、何をしているのだろう、私の走りたい走りは何だろうと考えたそうです。貝畑さんが導き出した答えは、「どれだけ走れるか」。それから貝畑さんは250キロを走るギリシャのスパルタスロンというマラソン、ロサンゼルスからニューヨークまで、1日約70キロを70日以上かけて走る約5,000キロのマラソン、シベリア10,000キロのマラソンなどとても長い距離を走るマラソンに取り組んできました。

最近では、昨年11月にアフリカのモザンビークで開催された、ウルトラ・アフリカ・レースに参加。これは220キロを5日間で走るレースでした。その際、アフリカなど、発展途上国の障がいのある方がどのように生活されているか疑問に思った貝畑さんは、白杖という、視覚障がいがある方が歩行の際に使用する白い杖を35本持参し、現地のいくつかの施設を訪問して寄付されました。

貝原さん

 

ももたろうパートナーズ

貝畑さんは、日本や世界のいろいろな地域を走る中で、障がいがあっても夢に向かって走る人や、障がいがある方と一緒に走る人たちを見てきました。岡山でもそのような取り組みができればいいなと「ももたろうパートナーズ」を立ち上げました。ももたろうパートナーズは、視覚障がいのある方と伴走ボランティアでつくるランニングクラブです。ここでは一人ずつペアになって、ランニングを楽しんでいます。毎週月曜日と第1・3土曜日に岡山県総合グラウンドで活動しています。走ることが苦手でも、歩くだけでも、顔を出しておしゃべりするだけでもいいので、興味のある方はぜひご参加くださいとのことです。

今回のESDカフェにはももたろうパートナーズのメンバーの方も来られていて、お話を聞くことができました。視覚障がいのあるメンバーの方は「長距離を走るのは大変だが、しんどければしんどいほどゴールした時の喜びが大きい。隣で伴走してくださる人に感謝している。」とのこと。伴走の方からは、「最初は視覚障がいのある人がどうやって走るのか興味があって活動に参加した。初めておかやまマラソンの伴走をした時、視覚障がいのある方が諦めずに走る姿を横でずっと見ていて、完走された時は感動で涙が出た。貴重な経験をさせていただいている。」「一人で走っているとしんどく大変だが、伴走で一緒に走ると楽しい。今後も伴走を続けていきたい。」「伴走をすることで喜びを分かち合えるのが嬉しい。」などの声が挙がりました。

貝畑さんのお話が終わった後、「走る」とはどういうことかについて参加者で意見を出し合いました。「ゴールという目標に向かってひたすら進むことと考えていたが、今生きていることを肌で感じることだと考えが変わった。」「自分は普段1人で走っているので、しんどくてなかなかジョギングからランニングにならないが、みんなで走れば楽しいんだろうなと思った。」「これまで走ることとはあまり縁がなかったが、実際にももたろうパートナーズの見学に行ってみようと思った。」「貝畑さんは、走ることを通じて世界中を訪れていてうらやましいと思った。見知らぬ人と初めて会ったとき、心を開いて、お互いを認め、お互いのことを考えられる人に自分もなりたいし、そうすることは何よりも美しいことだ。」などの意見が出ました。

自分の息遣い、今を感じながら、前に向かって足を進めること。共に走り、励ましあうことで生まれる一体感。走った先で出会う人々との触れ合いなど。「走る」というシンプルな行為の中に、チャレンジする楽しさや、人と人とが心を通わせ、支えあって共生する、これからの社会へのヒントがあったような気がします。

 

お問い合わせ
岡山市ESD推進協議会(岡山市ESD推進課内) 小西・宮崎
電話:086-803-1351
電子メールアドレス:esd@city.okayama.lg.jp