公開開始日:2017年11月14日
ESD岡山アワードとは、国内外で取り組まれているESD活動の中から優れた取り組みを表彰し、多くの人々に知っていただくことで、ESDを普及することを目的として2015年度から実施しているものです。
2017年度は、10月21日(土曜)に、岡山地域賞受賞候補事業の公開プレゼンテーション、同賞及びグローバル賞の授賞式やパネルディスカッションなどを含む「ESDフォーラム/ESD岡山アワード2017」が開催されました。 2015年度のESD岡山アワード
2016年度のESD岡山アワード
「岡山地域賞」は、岡山県内の優れた取組を表彰するものです。2017年度は14件の応募があり、Web投票の結果を踏まえ、予備選考を通過した受賞候補事業5件がプレゼンテーションを行いました。
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毎月第3木曜日にオープンカフェを開催し、音楽やコミュニケーションを楽しむことで、高齢者の親睦・健康増進を図り、高齢者に優しいまちづくりを目指す取組です。
▲岡山市立東公民館、あかれんがクラブのプレゼンテーション(動画)
事業名 |
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セネガルにおいて廃材等から、現地の仕立て屋さんの縫製技術とアイディアによって生み出された商品を日本で販売することで、環境・社会に配慮した持続可能な支援を行う取組です。
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学校では学ぶ機会の少ない国内・地域および国際的な題材に関する学びの場を中・高校生に提供することで、グローバル社会で活躍できる人材の育成を目指す取組です。
発表資料(PDF)
特定非営利活動法人こくさいこどもフォーラム岡山ウェブサイト
ESDリレーコラム#51 「国際塾~国際理解およびグローバル人材育成の支援~」
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子どもに学習の機会を与える「TERAKOYA学習塾」、再生鉛筆を通じて募金を行う「縁筆プロジェクト」、女性の自立を促す「TERAKOYA縫製訓練教室」により、岡山からネパールを支援する取組です。
発表資料(PDF)
ダフェプロジェクトウェブサイト
ESDリレーコラム♯26「多文化共生を目指す『DANFE PROJECT(ダフェプロジェクト)』」
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過疎高齢化が進む「六島」にて、大学生インターンシップを受け入れるとともに、空き家の再生等、若者からの提案をまちづくりに取り入れることで地域活性化を目指す取組です。
昼食の時間には、東公民館赤れんがクラブのみなさんのカフェでの一服、jam tunの商品、こくさい子どもフォーラム、ダフェプロジェクト、六島まちづくり協議会、ノートルダム清心女子大学国際教育研究会の展示を前に情報交換を行ったり、音楽ユニット「翼」のお二人の歌を聞きながら参加者間で交流したりしました。
国内外のESD事業を対象としたグローバル賞には、29か国から44件の応募があり、Web投票の結果を踏まえた予備選考および審査の結果、インドネシア、インドの2事業が受賞しました。
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金融危機や災害等を受け、伝統文化が衰退しつつある文化都市クラテンで、伝統芸能を学ぶ機会を提供し、地域コミュニティの経済・社会・文化的な発展を目指す取組です。
▲デウィ・フォルトゥナ・コミュニティ学習センターのプレゼンテーション(動画)
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消費経済主義が急速に広まりつつあるケララ州において、子どもたちが農業を学ぶ機会を提供することで、高齢者・子どもがともに農業に取り組む地域づくりを行う取組です。
グローバル賞受賞者、午前中発表した岡山地域賞候補団体のみなさんがパネリスト、岡山大学の大安教授をモデレーターに、来場者全員が参加してパネルディスカッションを行いました。
話合われたテーマは、「発表を聞いて学んだこと(発表で心に残ったキーワード)」「これからできること(地域課題解決のため、または今の活動を拡げるためにやりたいこと)」の2つでした。前者のテーマでは、「伝統や高齢者の知識を若者へ伝授する取組が多く、『継ぐ』という言葉が印象に残った」などの意見、後者のテーマでは「活動主体の高齢化が進んでおり、次世代を育てる教育が課題」などの意見が出されるなど、活発な意見交換の場となりました。
パネルディスカッションの後、まず、岡山地域賞受賞団体の発表があり、下記の通り2団体が選考されました。なお、残念ながら選考されなかった3団体は入選です。
続いて授賞式が行われました。受賞団体には、岡山市の大森雅夫市長から表彰状と賞金が手渡されました。
グローバル人材の育成&ESD思想の普及と定着
【特定非営利活動法人こくさいこどもフォーラム岡山】 TERAKOYA Project (岡山とネパールを繋ぐ環境問題啓発・学習支援・女性の収入向上のためのプロジェクト)
【ダフェプロジェクト】
地域コミュニティの社会・経済的発展に向けた統合的な伝統芸能の保存
【デウィ・フォルトゥナ・コミュニティ学習センター(CLC)】 ケララ子ども農業科学会議(KBKSC)
【RCEティルヴァナンタプラム】
岡山地域賞を受賞した、特定非営利活動法人こくさいこどもフォーラムの濵家さんは「これを励みにどんどん高みを目指したい」、ダフェプロジェクトの江見さんは「一人ではじめた事業が評価されるとは。これからも自分にできることを進めていきたい」と述べられました。
また、グローバル賞を受賞されたデウィ・フォルトゥナ・コミュニティ学習センターのクリスティアン・アプリアンタさんからは「初めて日本に来てたくさんの学びがあった」、ケララ子ども農業科学会議のDr.ピータンバランさんからは「若者が飢餓に苦しまなくてもよいように農業が根付くことを願っている」と、それぞれコメントがありました。
受賞団体のみなさん
最後に、今回のアワードの授賞事業について、ESD岡山アワード運営委員会の阿部宏史委員長から講評があり、審査会で評価されて点や、特に着目した内容について紹介されました。
持続可能な社会をつくるにはどうしたら良いか、世界の取組、岡山での取組、様々な観点からの発表があり、学びの多い1日となりました。本日発表、表彰された優良事例が、地域でのESDの取組の良い参考となり、ESDの更なる普及につながっていけばと思います。