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「ESD岡山アワード2016 岡山地域賞受賞事業」 特定非営利活動法人だっぴの活動紹介

公開開始日:2017年10月12日

「だっぴ」とは?

自分自身について、じっくりと考えてみたことはありますか? これまで歩んできた人生、そのなかで生まれた価値観、自分にとって本当に大切なもの。日々の暮らしの中で、改めて考える機会は少ないかも知れません。
「ESD岡山アワード2016」で「岡山地域賞」を受賞した「特定非営利活動法人だっぴ」の事業は、人と人とが交流する場を設け、たくさんの人が互いに学び合い、新しい自分や価値観を知る機会を提供するものです。今回は、その事業のひとつ、「中学生だっぴ」に焦点を当てつつ、NPO法人だっぴの取組についてご紹介します。

ESDマン

2017年6月25日(日曜)に
足守中学校で行われた
「だっぴ」に参加させてもらったよ!

足守中学生だっぴ ~中学生×大学生×大人~

「中学生だっぴ」とは、中学生が地域の大学生や大人と交流するキャリア教育プログラム。中学生4人から5人に対し、大人2人、話しやすい雰囲気をサポートするキャスト(大学生)2人がグループになり、働き方や生き方などのテーマについて、自由に話し合います。

6月25日(日曜)に開催された「足守中学生だっぴ」に参加したのは、中学校3年生39名、大学生・大人あわせて総勢約80名。中学生たちとお互いに顔見知りの足守の大人もいれば、他の地域から参加した、初対面の大人もいます。いつもの授業とは異なる雰囲気に、生徒たちは緊張の面持ち。自己紹介やジェスチャーゲームで表情が少し柔らかくなったところで、いよいよ「だっぴトーク」本番のスタートです。
進行役から1題ずつテーマが出され、各々が自分の考えをスケッチブックに記入します。それをもとに、グループで自由に話し合うというスタイルです。テーマは、<人と関わるときに大切にしていること><やっちまった話>など自分の人生を振り返るものから、<どんな大人になりたい?>と自分のこれからを見据えたものまで様々。大人が一方的に何かを教えたり、正解を探ったりするのではなく、対等な立場でトークしていきます。

最初は遠慮がちだった生徒たちですが、トークを重ねるうち、徐々に自分の体験を話してくれるようになりました。<やっちまった話>では、通学中に川に落ちて、宿題が全部だめになった失敗談。<どんな大人になりたい?>という問いには、「信じているから自分の好きなようにやりなさい」と言ってくれたお父さんのようになりたい、という話。話し手も聞き手も、自然と笑顔になっていきます。

足守中学生だっぴの様子1
自由に話し、
足守中学生だっぴの様子2
真剣に聞き入ります

 

<勉強する意味って?>というテーマに対して、大学生は「将来自分のやりたいことが見つかったときに、勉強する練習をするため」に学校の勉強が役立つと回答。大人の回答は、「広い世界を知って、自分の可能性を広げるため」。生徒からは、「将来のため」「立派な大人になるため」等の答えが出ました。ある女子生徒は、「学校で大好きな先生に出会って、将来先生になりたいという夢ができた。それを叶えるために勉強を頑張る」と笑顔で話してくれました。

トーク終了後、参加した方に感想を聞きました。生徒からは、「普段接する機会のない大人の方と話して、とても勉強になった」「話の合う人がいて楽しかった」という声。一方大人の感想は、「今の中学生はすごい!」。自分を見つめ直して発した言葉が、立場の異なる別の誰かにとっては、非常に新鮮に響きます。人と人との対話のおもしろさを実感した2時間となりました。

集合写真
参加者全員で記念撮影

 

「地域づくり」のための「土壌づくり」

中学生だっぴを始めたきっかけは、「『自分を知る機会・自分の言葉で話す機会が、もっとふつうにあればいいのにな』という思いからです」。そう話すのは、特定非営利活動法人だっぴ事業部長の河原彩花さん。これまでも希望者を募って同様のイベントを開催していたそうですが、「関心のない人にこそ機会を」と、中学校の授業に着目したのだといいます。岡山市教育委員会との協働で実現し、2016年度は4校、2017年度は10校での開催を予定と、着実に規模を拡大。各地で評判を呼び、岡山市外の学校からも声がかかるようになりました。

河原さん特定非営利活動法人だっぴ事業部長の河原彩花さん

 

「中学生だっぴ」運営において最も大切にしているのは、「大人も子どもも互いに学び合う、フラットな場づくり」。大人が一方的に教えたり、誰かの意見を否定したりする形にならないよう、キャストは事前説明等で安心して話せる場づくりを学んでいるそうです。「人と話すのは勇気がいるけれど、自分の考えを話して、それを認めてくれる体験は、『自分を大切にしていいんだ』という気付きにつながると思います。自分を大切に、自分らしい一歩を踏み出すきっかけを届けられたらうれしいです」。

自分で考え、言葉にして伝え、行動できる人を育てる。これが、地域が抱える様々な課題の解決につながっていくと、河原さんは考えています。実際に、「中学生だっぴ」を実施した中学校から、「地域のボランティアに参加する生徒が増えた」等の報告もあるのだとか。「『だっぴ』が、より良い地域になっていくための『土壌づくり』になればうれしいです」。

 

大人も子どもも、
一緒に成長していけたら素敵だね!

ESDマンとサステナちゃん


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