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岡山ESDフォーラム2017

公開開始日:2017年03月09日

新たなステージへ 共につくる持続可能な世界

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岡山ESD推進協議会が実施する「岡山ESDプロジェクト」が2016年ユネスコ/日本ESD賞を受賞したことを記念して、平成29年1月22日(日曜日)に「岡山ESDフォーラム2017」が開催されました。
有森裕子さん(バルセロナ・アトランタオリンピックマラソンメダリスト、認定NPO法人ハート・オブ・ゴールド代表理事)の記念スピーチの他、ドイツ、グアテマラ・エルサルバドル、インドネシア、イギリス等でESDに取り組む受賞団体の活動発表、交流会等、世界のESDの取り組みを学びました。

第1部

記念スピーチ「新たな時代を拓くESD ~ユネスコ/日本ESD賞の意義と受賞団体の使命~」

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「ユネスコ/日本ESD賞」の国際審査委員を務めている、聖心女子大学教授の永田佳之さんの記念スピーチで「岡山ESDフォーラム2017」が始まりました。永田さんは、岡山ESDプロジェクトが「ユネスコ/日本ESD賞」を受賞した理由として、岡山市全体でESD活動を行っていること、そのESDを他地域や他国に広げ貢献していること、行政と民間の双方でESDに取り組んでいることの3つの点が評価されたと報告しました。そして、このフォーラムを通じて自分にとってESDとは何かを考える機会にしてほしいと述べられました。

スライダーアイコンnext PDF発表資料 永田佳之さんより(PDF:654KB)

ユネスコ/日本ESD賞受賞事業紹介

次に、ESD賞を受賞したドイツ、グアテマラ・エルサルバドル、インドネシア、イギリス、日本の受賞団体がそれぞれのESD活動について報告しました。

2015年度受賞事業 

  

事業名
グリーン・オフィス・モデル <ドイツ>

  

団体名
rootAbility

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 20代から30代のメンバーからなる「rootAbility」による事業です。
大学内に「グリーン・オフィス」と呼ばれる拠点を設け、ワークショップなどを行っています。

スライダーアイコンnext PDF発表資料 rootAbilityより(PDF:1.66MB) 

 

  

事業名
ESDユース・アンバサダー・プログラム <グアテマラ・エルサルバドル>

  

団体名
Asociacion SERES

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非営利団体「Asociacion SERES」による事業です。
気候変動に対応できる持続可能なコミュニティを構築するために、地域でリーダーシップを発揮できる青少年を育成しています。

スライダーアイコンnext PDF発表資料 Asociacion SERESより(PDF:1.68MB)

 

 

  

事業名
環境に配慮した起業家精神向上プログラム <インドネシア>

  

団体名
Jayagiri Centre

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 教育事務所「Jayagiri Centre」による事業です。
地域文化や伝統を発展させることを目的とし、工芸品づくりや有機野菜の栽培などの職業体験を行っています。

スライダーアイコンnext PDF発表資料 Jayagiri Centreより(PDF:3.52MB)



2016年度受賞事業

  

事業名
グリーンインパクト・プログラム <イギリス>

  

団体名
NUS-【UK】

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全英の600もの学生組合の連合である「NUS-【UK】(National Union of Students【UK】)」による事業です。
学生が主体となり、学内でのリサイクル推進や菜園の設置など大学の環境を保全しています。

スライダーアイコンnext PDF発表資料 NUSより(PDF:1.73MB)



  

事業名
岡山ESDプロジェクト <日本>

  

団体名
岡山ESD推進協議会

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市民団体、NPO、教育機関、企業や行政からなる「岡山ESD推進協議会」による事業です。
公民館や学校でESD活動を行ったり、ESDコーディネーターの研修を行うなどESD自治体全体で取り組む「ホール・シティー・アプローチ」を実践しています。

スライダーアイコンnext PDF発表資料 岡山ESD推進協議会より(PDF:1.29MB)

 

なお、当日参加はしていませんがカメルーンのCCREADという団体のESD活動も2016年度受賞事業です。

  

事業名
学校及びコミュニティにおけるESDの統合的スキーム <カメルーン>

  

団体名
CCREAD

 カメルーン

非営利団体「CCREAD(Center for Community Regeneration and Development)」による事業です。
社会や経済面での貧困や健康を守ること、ガバナンスの向上などを目指しています。

スライダーアイコンnext PDF発表資料 CCREADより(PDF:2.51MB)



全体討議

大安大安喜一さん(岡山大学教授)がモデレーターとなり第1部の全体討議を行いました。
大安さんはまとめとして「ESDは今の若者に何を伝えるか、がキーワードになっていると思います。次世代に今の暮らし・環境・歴史や文化を残すためにも、個々人が持続可能な社会を目指す意識を持ち、若者にその思いを伝えていってほしい。」と述べられました。

 

ESD交流会

第1部の後は、国内外のESD推進機関の活動展示や、フェアトレードコーヒーやチョコレートを提供するESDカフェ、ESDメッセージコーナーなどのESD交流会が行われました。

17国内外のESD活動展示パネル
18「ふるり」という環境に優しい傘の展示

 

14ESDカフェ
19ESDメッセージコーナー


活動展示をした団体のうち、ノートルダム清心女子高等学校、岡山一宮高等学校、岡山学芸館高等学校の生徒が展示したポスターを使って活動内容の発表会をしました。

高校生発表する岡山学芸館高等学校の学生の様子 


第2部

記念スピーチ「ともに育つ ~私の国際協力~」

第2部では、認定NPO法人ハート・オブ・ゴールドの代表理事を務めている、バルセロナ・アトランタオリンピックマラソンメダリストの有森裕子さんのスピーチが行われました。

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先天性股関節脱臼で生まれた有森さんは、両親や近所の方、友人、先生などさまざまな人に支えられてきました。その支えの中で、自分が生きていくための手段は「走ること」だと感じたそうです。走ることを続けた結果、バルセロナとアトランタの両オリンピックでメダリストになった有森さんは、スポーツを通じて社会に貢献したいという思いが強くなり、NPO法人ハート・オブ・ゴールドを設立しました。このNPO法人の主な活動として、カンボジアでスポーツに関する取り組みを行っています。長期間にわたり内戦が続いたカンボジアには地中に埋められた対人地雷が今なおたくさん残っており、多くの人が手足を失っています。その状況下でもカンボジアの方たちが生きていく希望と元気を持つには、有森さんが元気をもらってきたスポーツが必要だと考えました。現在では小学校・中学校の体育の教材を作成するなど、教育としてのスポーツを普及させる活動も行っています。

有森さんにとってESDの基本は「1人の人間がずっと生きることができる」ことです。
1人の人間が生きるためにはさまざまな人の支えが必要です。そのためにも、有森さんはスポーツを通じて、教え育てる「教育」ではなく、相手も自分も共に育つ「共育」を行っていきたいと語りました。

岡山市の持続可能なまちづくり報告

次に、岡山市市民協働局局長の奥野淳子さんが岡山市のESD活動を報告しました。

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世界では貧困や飢餓、格差社会、環境問題などさまざまな課題があり、次世代に持続可能な社会を引き継ぐためにはその多くの課題への対応が必要となっています。その対応の中でも「持続可能な社会の担い手づくり」に焦点を当てた取り組みがESDです。岡山市では2005年に「岡山ESD推進協議会」を立ち上げ、ESDの取り組みを開始しました。岡山市のESDの特色は、教育機関、市民団体、企業、行政などが協働し、さまざまな分野で多様な組織が取り組みを進めていることです。
今後は、まちづくり・防災・健康・福祉など岡山市の従来の業務がESDとの関連が深いことから、ESDの視点から捉え直し、岡山市全体で持続可能なまちづくり、そのための担い手の育成を行っていきます。

スライダーアイコンnext PDF発表資料 岡山市より(PDF:4.26MB)

パネルディスカッション「新たなステージへ 持続可能なまちづくりとESDの役割」

持続可能な開発に向けて、誰と何をしたい?

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ESD活動に取り組んでいる方たちのパネルディスカッションが行われました。大森雅夫市長から大学生まで幅広い年代、立場の方たちがパネリストになりました。ファシリテーターとして柴尾智子さん(公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)シニアアドバイザー)を迎え、各人が行っているESD活動の紹介や、その活動を通じて自分の中で変わったことなどを話し合いました。途中、「持続可能な開発に向けて、誰と何をしたい?」かをテーマの一つとして、会場の方からの質問も交えながら議論をしました。

 

パネリスト

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有本幸泰さん(左)と有森裕子さん(右)
 

有本幸泰さん(イオントップバリュ株式会社 マーケティング本部)

消費者の方と、ESD活動をするために役割分担をしていきたいです。
ESDとは何かを具体化できていないために、一部の方が頑張りすぎてしまっているのではないかと考えています。イオンの役割は、小売業としてできるESD活動を行うことです。例えば、カカオ原産国との取引を適正価格で行うフェアトレードなどを行っています。このように、自分にとっての得意分野を活かしたESD活動を行っていきたいです。

スライダーアイコンnext PDF資料 イオンの取り組み(PDF:2.11MB) 

有森裕子さん(認定NPO法人ハート・オブ・ゴールド 代表理事)

さまざまな人とできる限りで、できる範囲でESD活動をしていきたいです。
私が設立した「ハート・オブ・ゴールド」は、現在筑波大学の先生と国際協力機構JICAと協力し、カンボジアの小学校・中学校に向けた教材を作っています。さまざまな方のノウハウを持ち合わせれば、1人ではできないことも達成できると考えています。

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大森雅夫さん(左)と木村有希さん(右)
 

大森雅夫さん(岡山市長)

岡山の方と都市経営について考えていきたいです。
私は、ESDのD(Development)はそれぞれの人の生き方を支援することだと考えています。現在の日本の平均出生率からすると、どんどん人口は減っていきます。人が減ることに比例しスーパーや病院も減ってしまい、あるエリアでは生活が成り立たなくなる可能性もあります。その可能性を阻止するためにも、私はコンパクトとネットワークをキーワードに都市経営をしていきたいと考えています。コンパクトに住むことは環境対策にもつながりますし、行政の手も行き届くようになります。都市経営の発想はESDの発想と同じ部分があると考えています。

木村有希さん(岡山大学 学生)

地域住民の方とやりがいを持てることをしたいです。
私が関わっているYKGという矢掛町の活動では、留学生を招待して日本を知ってもらい、世界に矢掛町を発信しています。この活動によって地域の方は、自分たちの暮らしが他の人にとって魅力的であることに気付き、自信や愛着を持つようになります。将来的には、地域の魅力をより多くの人々に理解していただき、今の日本の課題の1つである郊外から都市部への人口流入を、岡山をモデルとして解決したいと考えています。

スライダーアイコンnext PDF資料 YKGの取り組み(PDF:2.60MB) 

 

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廣本悦子さん(左)と藤井隆さん(右)
 


廣本悦子さん(認定NPO法人おかやまエネルギーの未来を考える会 会長)

行政の方と協力して自然エネルギー100%を目指したいです。
次世代に安心安全な未来を残したいという思いで設立した「おかやまエネルギーの未来を考える会」では、地球温暖化問題を解決するために自然エネルギーの導入促進・普及啓発、省エネの推進などを行っています。今後も小学校やイベントで自然エネルギーの大切さを伝えていきます。

スライダーアイコンnext PDF資料 おかやまエネルギーの未来を考える会の取り組み(PDF:1.90MB) 

藤井隆さん(岡山市立上道中学校 校長)

多くの人とESDを知ることから始めていきたいです。
ESDという言葉を知っている人はまだ少ないと考えています。ESDはどの学校でも取り組むことができるのですが、学校関係者の方からどうやってESDを始めれば良いか分からないと相談されることがあります。私は地域活動を通じて人と人とのつながりができればそれがESDだと考えています。多くの人がESDを知ることで、ESDのつながりの輪を広げていきたいです。

 

まとめ

阿部まとめとして阿部宏史(岡山ESD推進協議会会長)が、「ESDは新たなステージを切り拓いていくことが必要となっていきます。お互いに心を開いて共に学び合うことで、持続可能な社会をつくっていきたいです。」と述べました。

 

 

 

 

 

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