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第2回ESDカフェ(2014年度)

公開開始日:2014年05月30日

テーマ

ESDカフェ~発酵カフェ 蜂蜜酒と人類学~

開催日時 2014年5月15日(木曜)18時30分から20時
開催場所 環境学習センター「アスエコ」(岡山市北区下石井2-2-10)
講師

岡山大学大学院社会文化科学研究科
町聡
(まち さとし)さん

第2回ESDカフェ

「発酵をテーマにしたESDカフェをやってみたいです!」そんな声をあげたのは、2014年3月のESDカフェに参加した草地陽子さん。彼女の発案で行われた今回のESDカフェでは、発酵についてESDの視点から学びました。

講師は、岡山大学大学院社会文化科学研究科の町聡さん。
町さんは太平洋の広い海域に607の小さな島々が点在する、ミクロネシア連邦(以下、ミクロネシア)の食文化について研究しています。島の暮らしでは、「食べものを発酵させること」が生きるうえで大切なことだそうです。

まずは、町さんがミクロネシアで実際に調査(フィールドワーク)を行って集めた情報をもとに、島で暮らす文化について紹介しました。

岡山大学大学院社会文化科学研究科の町聡さん

島ってどんなもの?

みなさんは島と聞くとどんなイメージが浮かびますか?
船に乗って行くところ?きれいな海に囲まれているところ?のんびり過ごせるところ?

島の種類は2つ。
海底にある火山活動から生まれた巨大な島と、サンゴ礁からできた海抜の低い小さな島に分けられます。

海抜の低い小さな島は、大きい波が来ると島全体がのみこまれてしまいます。
そのため、次のような過酷な生活環境の中で人々は暮らしています。

  • 土がない:畑をつくることができない。
  • 石がない:石を使って生活道具を作ることができない。
  • 雨が少ない:井戸を掘らないと生活用水を得ることができない。
ミクロネシアの海岸
実をつけたココヤシ


島の生活を支えるもの

苛酷な環境の島では、人々は一年中安定して収穫でき、砂地でも育てることができる「イモ」などを大事な食料にして暮らしているそうです。
そのため、ミクロネシアでは、イモがたくさん収穫できる土地を持つ人が権力を持つといった、人間と自然環境が密接に結びついた社会が生まれたのです。

また暑くて湿気の多い島では食料が腐りやすいため、大切な食料を確保するために様々な保存方法が生まれました。
その中でも代表的なのが、今回のテーマでもある「発酵」です。

発酵させて食べられているパンの木の実

例えば、ふかしたパンの実を葉っぱにくるみ、地下に埋めて発酵させることで、数年間保存が可能な発酵食品ができあがります。また、ヤシの実から採取した水分を発酵させて、酒や酢を作ったりもしています。
このように発酵食品は、ミクロネシアの島々で暮らす人々の、生活の糧となっているのです。

 視点を変えてみたり、他の文化と比較してみると・・・

生物学的には、「発酵」と「腐敗」は同じはたらきなのだそうです。納豆、クサヤの干物、青カビのチーズ、ヤシ酒など、「腐っている」と「おいしい」は、地域や文化によって大きく判断が変わるものですね。

「視点を変えてみたり他の文化と比較してみると、当たり前だったことがぐっと面白く感じられるんですよ。これもESDとつながることではないでしょうか?」と、町さんは参加者に語りかけました。

食べることは人々の暮らしに無くてはならないことですが、発酵食品を含めて「どんなものを食べるか?」、「どうやって食べるか?」などの観点から見つめ直してみると、色々な発見があるのかもしれません。

自分の国の文化と異なる文化を比較する楽しさ

町さんによるお話の後は、今回のESDカフェの発案者である草地さんにバトンタッチ。
参加者一人ひとりから、発酵食品に関するお話を引き出していきました。参加者の中でも、パンや味噌、ヨーグルトなど家庭で発酵食品を作っている人が多くいることが分かりました。

いろいろな意見が飛び交う中、「ミクロネシアの食文化を、日本に持ちこんでみるとどうなるかしら?」というテーマについて議論が盛り上がりました。議論を通じて、参加者たちはミクロネシアの文化について学んだり、日本の文化と比較する楽しさを学んだのでした。

参加者たちの様子


次回のESDカフェは2014年6月19日(木曜)18時30分より、環境学習センター「アスエコ」にて開催します。いつもおいしいコーヒーを準備してお待ちしています。お気軽にご参加ください。

お問い合わせ
岡山市ESD世界会議推進局 小西・友延
電話:086-803-1354
電子メールアドレス:miki_konishi@city.okayama.lg.jp