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ESDカフェ100回記念×哲学カフェ「私たちは50年後に何を残すべきか?」

公開開始日:2019年11月14日

ESDカフェ100回記念

持続可能な社会の実現に向けて、さまざまなテーマで対話を行う「ESDカフェ」。2011年にスタートし、2019年10月6日(土曜)の開催で100回を迎えました。
今回は、その記念すべき100回目のスペシャル企画として行われた「ESDカフェ100回記念×哲学カフェ」の様子をご紹介します。

高校生から社会人まで40名超が参加高校生から社会人まで40名超が参加

「ESDカフェ」とは?

様々な年齢、職業の人々がお互いの考えや疑問を話し合う「対話の場」として、2011年から開催されている「ESDカフェ」。環境や社会、文化などのいろいろな切り口で考え、対話をすることで、新たな視点や行動力、繋がりを育む機会を提供しています。カフェという名の通り、飲み物片手に気軽にディスカッションできるのがESDカフェの特徴です。
2011年度にスタートし、「震災から学ぶ」を年間テーマとして掲げ、月ごとに震災に関する課題について話し合いました。2018年度以降はSDGsの17の目標からテーマをピックアップ。SDGsの普及啓発や目標達成への貢献を目指しています。

100回目は「哲学カフェ」とコラボした特別企画

多くの参加者が集まった100回目は、「哲学カフェ」とのコラボレーション企画を実施しました。「哲学カフェ」とは、街中のカフェなど誰もが自由に出入りできる場所で、参加者同士で特定のテーマについて話し合うこと。1992年にフランス・パリで発祥し、その後世界中に広がっていきました。
気軽におしゃべりする感覚で対話を行い、世の中の問題を自分事として捉えるきっかけの場として、岡山でもカフェや公民館等で定期的に開催されています。

 

テーマ「私たちは50年後に何を残すべきか?」

最初に、中国学園大学/中国短期大学 前学長の松畑 煕一先生より、今回のテーマ「私たちは50年後に何を残すべきか?」について問題提起がありました。
SDGsが目標実現に掲げる2030年は10年後という近い将来。より長いスパンで「望ましい社会」をイメージしつつ、今何をすべきか考えるべきなのではないかという認識のもと、今回のテーマを設定したことについて説明があったほか、世界規模の目標をまずは「自分の問題」に落とし込んで考えることが必要なのではないかと参加者に問いかけました。

「あるべき世界を考えることが重要」と松畑先生
「あるべき世界を考えることが重要」と松畑先生
グループ対話の進行役を務める松川さん
グループ対話の進行役を務める松川さん


続いて、哲学者の松川 絵里さんを進行役に迎えてグループ対話を実施しました。まずは松川さんから哲学カフェの定義や対話の要点、進め方について説明を受けます。対話の際にはさまざまな視点から多角的に考えることや、テーマや意見について深く探求することがポイントになるという説明の後、いよいよ「私たちは50年後に何を残すべきか?」というテーマでグループごとに対話が始まりました。

グループに分かれてディスカッション

ディスカッションタイムは約1時間。グループ内の1名が進行役となり、ひとりひとり50年後に残したいものについて自由に話していきます。その後、私たちが残すべきものについてグループ内で意見の共通項をまとめながら、最終的にひとつの答えに絞っていきました。
参加者からは、「自然」や「人との関わり」、「平和」などが多く挙がりました。残したいものに「ふるさと岡山」を挙げたグループは、下は18歳、上は70代という年代差のあるメンバー構成。岡山の魅力や古き良き時代のエピソードを交えつつ、人口減少という課題について深く議論を交わしていました。

テーブルの紙に意見をまとめる
テーブルの紙に意見をまとめる
各グループの答えをボードに掲示
各グループの答えをボードに掲示


最後に、各グループでまとめた意見を全体に向けて発表します。発表を受けて松川さんからは、グループで話がどう広がり、なぜその答えに行き着いたのかという質問がありました。対話を通して、テーマの「私たち」という言葉ひとつとっても、「人間」「岡山県民」「地球上のすべての生命」等さまざまな捉え方があることが明らかに。「自分の中に無かった考えを発見できることこそ、哲学カフェの意義」という松川さんの言葉に、参加者は深くうなずいていました。

他グループの答えについて意見交換他グループの答えについて意見交換

参加者の声

参加者からは、「自分の考え方には無い意見がたくさん飛び出して、驚くとともにとても勉強になりました。当たり前にあるものの価値や素晴らしさに改めて気づくことができました」
「若い世代の方とたくさん話ができ、普段の生活で行うものとは違ったコミュニケーションが楽しめました。人の意見を深く掘り下げるため、時には疑って聞くことも非常に面白い体験でした」
といった声が聞かれ、新たな気づきのきっかけとなったようでした。

哲学者・カフェフィロ副代表 松川 絵里さん

身近な話題から地球規模のテーマに結び付くふり幅の広さは、さすがESDカフェだと感じました。哲学カフェでは、普段の言葉でおしゃべりの延長として話すのが対話を楽しむコツですが、まずは聞くだけの参加でも十分です。聞いて考えるという行為も対話の大切な要素。いろんな人の意見に触れることで発想力が磨かれるので、今後もぜひ気軽に哲学カフェに参加してください。

岡山市 ESD推進課 小西 美紀さん

ESDカフェの素晴らしいところは、話を聞くだけでなく、誰でも話題提供者になれるところ。参加していた高校生から「私も自分の経験を伝えたい」と声が挙がり、発表者になっていただいたこともありました。
ESDカフェキャラクターESDカフェを毎月開催し続けることで、参加者の定着に繋がっているのだと思います。こうした対話の場を持つことの大切さを、これからも多くの人と共有できたらと思います。

 

ESDカフェは、基本的に月1回、環境学習センター「アスエコ」にて開催されます。ESDやSDGsに興味がある方、話題提供してみたい方、積極的なご参加をお待ちしております!  詳しくは、ESDカフェ紹介ページをご覧ください。
ESDマン

世代や肩書きにとらわれず、自由に対話している様子が印象的だったよ!